少年事件を担当する弁護士について

弁護士として少年事件を担当する上で最も重要なのは、信頼関係を築くことです。逮捕後の少年は突然置かれた環境に混乱し、周りが敵だらけのように感じています。そのために事件のことについて黙秘を続けたり、反抗的な態度を取って弁護士を困らせるような行動をしたりします。

思うように進まない面接が続くかも知れませんが、焦ることは禁物です。まずは安心できるような話題を用いて、少年の話をじっくり聞きましょう。どんな話でも耳を傾けて真摯に向き合うことが、少年の信頼を勝ち得ることへつながるのです。 信頼関係が出来上がってきても、事件の核心に迫ろうと結論を急がせることは止めるべきです。それは事実を歪めてしまい、真実から遠ざかることになりかねないのです。

ゆっくりと話を聞きながら、時々要点をまとめて確認をしましょう。また質問をする際に「なぜ」という言葉を使わないようにしましょう。なぜ、と問われると批判されたように感じてしまう少年は多いものです。これではせっかく話し始めた口を閉ざしてしまう可能性があります。少年はまだ未熟なのです。

彼らのペースに合わせて面接を進めていくことが大事なのです。 少年事件について気を付ける点は多々ありますが、肝心なのは少年を人格を持つひとりの人間として扱うことです。誠実に向き合うことが少年の心を開く鍵となり、事件を解決に導く糸口となっていきます。

事件を起こした少年の中には、大人から見放された環境で育ってきたというケースが少なくありません。そんな彼らにとって自分のために一所懸命になってくれる弁護士は、その後の人生を大きく左右する存在にもなり得ます。真面目な人生を歩んで行こうと決意するきっかけにもなるのです。少年事件を担当することは、ひとりの人間が成長する手伝いをできるやりがいのある仕事となるでしょう。